※審査は無事終了しましたー。
第8回グラフィック「1_WALL」展
2013年2月25日(月)~ 3月21日(木)
11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料
展示期間中の3月6日(水)には公開審査があります。
これはいま開催中の1-WALL展出品作家の中からグランプリが選ばれる最終審査で、メンバーは小川雄太郎、小野寺奈緒、下野薫子、林香苗武、細川貴恵、Leika Leeの6名のみなさんです。以下は抱負。
そもそも自分がコンペ好きというか、アカデミー賞やレコード大賞を観たり調べたりするの好きだったし、80年代に流行したグラフィック系コンペに出すことで随分と鍛えられた経験もあって、しょーじき応募者各位の心境はさておいて楽しみたい。とはいえ立場として責任もある。審査員みんながそうだと思うが、自分がつくってきた作品や制作姿勢というものがあって、その中で醸成してきた思想や嗜好を根拠として各々が審査に臨むわけで、だとしたらその公開の場で見え隠れする審査員の感性こそがじつは聴衆から審査されているとも言える。そう考えるととても身の引き締まる思いがする。
ではコンペに何を鍛えられたのかというと、流れとか自分を捉えるような感覚だったと思う。絵を描きたいのはいいけど、何を描いたらいいのかわからない。何度も落選するうちに自分に不似合いな表現に気づきそれを捨てて、比較されてもたぶん勝てるなと思う部分を残していったら、自分のエッセンスのようなものが分かってくる。そのエッセンスをより強めようと集中したとき、なにかギアが切り替わったような感触をうける。そういうドライブ感がコンペの面白さだ。その意味でコンペは目標を与えてくれたのだと思う。でもそんな目標はすぐ消えて、ほどなく疑念がわいてくるのだが…。
さて最終審査に残った6人はというと、もうとっくにギアチェンジは経験してると見受けられる。人によっては「なぜこの若さで」と感心してしまうほど要らない情報を堂々と捨象している。やっぱり一つには才能の賜物だろうが、もう一つには情報の取扱いが昔とはまるっきり違う「今」を感じてしまった。これって羨ましいとも思うけど実は大変な、先駆とか尖端がわからない世の中ということだ。そこに自覚的だと情報キングだけを狙ってられないはずで、そうなるとやっぱりエッセンスが必要になってくる。さてそのエッセンスは本物か、それとも高度な情報の取扱い技術なのか。それを確かめたい。
[公開最終審査]
3月6日(水)6:00p.m.-8:30p.m.
審査員:居山浩二 大塚いちお 柿木原政広 菊地敦己 都築潤
入場無料、要予約(TEL 03-5568-8818)
審査会はどなたでもご観覧いただけます。
3月19日(火)にはポートフォリオレビューもあるよー!
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