この前うちのPCのハードディスクが壊れて、かなりの数の作品データが消えました。これはそんな状況の中、作業途中のものを何とか繋いで再現したテンプレート・デザインです。

ビオトープという言葉を知ったのはメディア・ビオトープという本を読んだ時だったような。そこにちょこっと書かれているベランダ・ビオトープの発想が自分としてはとてもピンときたのを覚えてます。スチールやプラスチックの廃物を使って水場をつくりそこに小さな生物を集めてみよう的な、何となく肩の力を抜いて手軽に実践できるのもピンときた理由のひとつです。大自然に畏怖は抱いても人間ごときが地球のことを心配するのは100万年早いと、誰が言ったかは忘れましたがそりゃそうだなと気づかされ、そういう自分の腑に落ちたのがこの発想だったのかも知れません。

子供の頃によく人家の庭に忍び込んでは池でザリガニを釣って遊んでたことを思い出しますが、そのときに見かけたボウフラとかアメンボなんかとは何年もご無沙汰してます。いなくなった訳じゃなくて自分がそういう場所にいかなくなったからでしょうね。それに子供の時分に持っていたアンテナが錆び付いたせいもあります。すぐそこに展開しているはずの「自然の驚異」が目に入ってこない。せいぜい晩夏の道ばたに死んでる蝉を見つけ、蹴っ飛ばしたら実はまだ生きていて飛びかかられるとか、雨上がりに石ころを蹴っ飛ばしたら、それが実はヒキガエルでやっぱり飛びかかられるとか、最近の驚異(どちらかといえば脅威)なんてそんなもんです。あとは大量発生したミミズくらいか。こちらはなかなかのものでしたけど。あーそれから、窓のすぐ外の枝にメジロが止まって鳴いてたり、電線を綱渡りするイタチのような動物を明け方目撃したのを思い出した。なんだ結構あるじゃん自然の驚異。

それはそうと、PCがクラッシュするというのはけっこうこたえますね。忘れてる時間帯は良いのですが思い出すと一気にブルーになります。まったくと言っていいほど何の前ぶれもなく、野の花を摘むようにフワッと再起動したら二度と立ち上がらない。これが最近いちばんの驚異かも。





 
©2008 Tokai University.

意外に思われそうですが建物を描くのは好きなんです。とはいってもいつも架空のビルばかりで実物を描きおこすということはほとんどなかったのですが、今回は実在する建物を描かせてもらいました。東海大学のウェブサイトで使用されています。とにかく資料にとらわれず勝手な感じで描いてくださいとのことだったので、文字通り勝手に色をつけちゃいました。本物がどんな感じなのか資料からははっきり分かりませんけど、ピンク色の建造物はなかったと思います。単独では派手な色でも絵の中ではけっこう自然にとけ込んでいます。

大学のキャンバスなので校舎だけでなく、グランドや体育館、並木道、各種スポーツ施設、場合によっては電車なんかもあって、絵を描くというよりジオラマのプラモや箱庭をつくってる感覚に近いです。言い換えれば、建物と道路や芝生などの地面を、ひとつのパッケージとして平面上にデザインするわけですから、まじめに考えるとけっこう入り組んだ空間設定になってきて、そうなるとデフォルメした立体同士が自然に林立するよう、全体の遠近感やアングルへの意識もかえって出てくるようです。色や形が勝手でも空間のつじつまを合わせようとするバランスの中に、こういう絵の醍醐味があるのかも知れません。

などともっともらしく書きましたが、言いたかったことは、こんな表現でもキャンパス案内の図解として使えるんだ、ということにつきます。大学って案外チャレンジャーなんですね。

※スケーラブルな機能は湘南キャンパスで楽しめます
   
©2008 Nisshinbo Industries,Inc.

日清紡キャンペーンサイトのインタラクティブです。カイロン島という名前がついてます。その島や島の住民をデザインしました。キャラクターはディレクターにラフを描いてもらいそれを起こしたのもありますが、全体的にはオリジナルとのバランスを取ってうまくまとまったと思います。人の発案を自分の解釈に引き込みながらいろんな媒体(この場合はウェブコンテンツですが)にアダプトさせる、こういう作業はけっこう楽しいものです。

カイロン島の左上にはヨウロン島というのがあって、ここに養老先生が住んでいます。つくづく絵になる人だなと思いました。ヨウロン島でも養老先生が出てるCMが見れるのですが、いろんな映像で絵になることが実証済みとはいえ、CMの最後の方で一言つぶやくシーンがありこれがまた絵になってます。ここではノウくんを従えたキャラクターとしてデザインしました。こんなふうにかわいい方向へ落とし込めるという意味でも絵になるわけです。でも絵になるからといって似顔が描きやすいというのともちょっと違う気がします。何となく描きたくなる顔というのがあって、そういう人なんだと思います。えてしてそういう人は実際描いてみると描きにくかったりするから不思議です。

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