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※ギャラリートークはおかげさまで無事終了しました

お知らせです。すでにガーディアン・ガーデンで開催されているケッソクヒデキさんの個展でギャラリートークをやります。テーマはちゃんと決まってませんが、「絵」と「イラストレーション」と「イラストレーター」の話を、丁寧に区別してお話できればと思ってます。ついでに美術手帖の特集についてのエクスキューズも交えてできたら面白いかなあと…。

ケッソクさんは以前、巨大なビジネスマンがビルを破壊する「ストレスの発露」という絵を描いて注目を集めました。この絵にはビルの麓に群衆が描かれていていつもと変わらぬ朝の出勤に勤しんでおり、このような一大事が起こっているにも関わらず人々の無関心なその態度にぞっとしました。以下はその時の作品と勝手に寄せた私のコメントです。



「レイオフされたやり場のない怒りを絵に昇華させるとともに、時勢を表現したという点でイラストレーションとして評価できる作品です。一見主役である巨大なビジネスマンよりもビルのコンクリートの質感に思い入れを感じるところが、会社への拭いきれない愛着を想起させ、巨人はあくまでも憤怒の具現化にすぎず、無関心な人混みの中でこちらを見ているサングラスの男こそ作者であることが容易に推測できます。」

また彼はJR東日本のポスターで上越新幹線のイラストレーションも描いています。反射光をおさえた陰が良い意味で不吉な感覚を見る者に与え、とても印象的なシリーズに仕上がっていました。このような感覚はミステリーの装丁に大変良く馴染みますが、ただセンスまかせに突っ走っているわけではないと思います。展覧会のタイトル「Gradation」には、絵を通してその印象をすり込むような作者のテクニカルな主張が込められている気がしてなりません。良い意味で不吉…自分で書いていて責任をとるのが怖くなってきました。



ケッソクヒデキ×都築潤 詳細
入場無料 要予約(03-5568-8818)

場所:ガーディアン・ガーデン 地図
日時:1月22日(金)19:00~20:30
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