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何年も飲んでなかったせいもあって久しぶりな感じのハイボールです。メーカーが盛り上げる背景にどういう理由があるのかは分りませんけど、とにかくブームのようでいろんなお店で置くようになったため、最近自分でも少し飲んでみました。そしたらこれがけっこう美味しい。前と違って今はかなり高級なウイスキーでつくったハイボールを飲み比べたりするのが流行っているようです。そういえば5年ほど前にホッピーのブームもありまして、この時も詰め合わせをいただいた関係もあってずいぶん飲んだ覚えがあります。

と、ここまで書いておきながら実は話がはずむほど酒好きじゃないし、かといってこの絵について特に解説することもないんですが、いや本当はあるけどそういうことばっかり書くのも無粋なので、役に立つハイボール情報を3日後くらいにアップしようと思います。

…3日後。
以下メトロミニッツ8月号からから抜粋しました。



どうもハイボールはトリスバー、ニッカバー、オーシャンズバーといった専門店でウィスキーを安く楽しく衛生的に飲むために考えられた方法のようですね。初期もっともポピュラーだったのがトリスを炭酸で割ったトリハイでしたが、まもなく日本では家での晩酌でウィスキーを嗜むようになり徐々に高級嗜好になり、飲み方も衛生的になった氷や水でロックや水割りを飲むようになったようです。しかしその後ワインや焼酎などがたくさんのお酒が出てきて消費者の嗜好が多様化し83年以降ウィスキーの出荷は20年間右肩下がりに落ち込みました。この現状を何とかしようと考えたサントリーが地道なキャンペーンの積み重ねで、様々なウィスキーを使用した炭酸割りを復活させ、ここにきてのハイボールブームとなったそうです。こうしたキャンペーの成果もありますが、もともとハイボールには「炭酸割りを試されていないウイスキーはまだまだあるぞ」というノビシロがあったんじゃないかと思います。

ところで「ウィスキーがお好きでしょ」て歌はサントリークレストですよね。このCMソングを復活させたのも大きいなあ。
ワールドカップ楽しかったですねー。直接関係ありませんが梅雨が明ければいよいよTシャツの季節、TEE PARTYが放つクリエーターのラインナップには驚きなのですが、かくいう私もレーベルを掲載してもらい当然ながらやる気まんまんでして、この先続々とリリースしたいと思っているところです。



それで手始めとして三柄つくりまして、その筆頭に自信をもってjimanicaの名盤 Entomophonicからジャケットのセミをフィーチャーしました。ただでさえ暑い季節に素肌に張り付くセミを、一世風靡セピアのようにオン・スーツで、そして時には森林でガーリーに着こなしてください。

 

次の二柄もけっこうシブいです。トナカイに雪が降り積もる図には来たるべき冬の足音を、ロイ・二アリー描くミスタークリックにはよく解らない何かを、各々から感じていただければ幸いです。今後のリリース予定として、版権関係が許せばスリーピースをワンポイントにしつらえたデザインなんかを予定していますが、ど真ん中にでっかくプリントしたら結構きついかも知れません。

Entomophonic レッドトナカイ ミスタークリック


かつてない繁忙をきわめた二ヶ月を過ごし、やっとのこと普段の生活に復帰できたという感じがしてます。で、とりあえずなんですが少し前に描いたコントローラの絵をアップしました。ここにも描いたNINTENDO64のコントローラがとても好きで、発売当時色違いで四つ買ったんですが、中でもこの黄色が色といい艶といい最高で、それ以後ここまでいい感じの黄色い物体には出会ったことがありません。無理に形容すれば「美味しい」あるいは「美味しそうな」黄色です。

黄色という色は元々好きなのだけど、ここまで美味しい感じがするのはその鮮やかでマットな着色のせいだと思ったものの、それっきりそんなに考えてませんでした。でも今あらためて感じるのはコントローラーの形に何か根本的な原因があるような気がします。形だけではなく、形と色の組み合わせというか、あるいは他の部分の赤、青、緑、グレーとの響き合いや、量や大きさも含めたバランスとでもいうのでしょうか。

しかし何ともいえない見事な形状です。これは宮本茂のコントローラーへのこだわりの結晶だという文章を、どこかの記事で読んだような気もしますが、でもそういうこととは特に関連なく、単品では本来の意味をなさないところも含め、この物体が今でも大好きです。持ち方が変ですけど。
 

※終了しました。このテーマであんなに盛り上がるとは…

イラストレーションとは何か、について昔から様々な解釈がなされてきました。イラストレーションにはざっくりと「図版」と「説明」の意味があります。最近トーク系のインフォメーションが多いのでこんなカタい話ばっかですいません。

「図版」とは印刷物の絵図のことです。この定義の場合、印刷されればすべてイラストレーションといえるので、原画とは周到に区別しなければいけません。それがどんな絵であろうと、落書きだろうと何だろうと、とにかく原画はイラストレーションではない、と。じゃあイラストレーションのために描きおろした絵は何かというと「絵」というしかないっすよね。何にも所属しないただの「絵」です。でもこれが慣習上イラストって呼ばれてきました。

「説明」の意味をどう採るかがやっかいで、このことがイラストレーションについてのさまざまな考えを生んできた原因といえます。その絵が説明的ならイラストであり説明的でなければイラストではない、あるいは伝えるという機能があればイラストレーションだとか、何かしらのイラストレーション機能というものが内在している絵だとか、絵解きこそがイラストレーションであるとか、細かく分ければ無数に見解があるんじゃないかと思います。

他にはイラストとイラストレーションは違うとか…これ心情的には分ります。おおむねアニメとアニメーションが違うのと一緒の感覚なんだと思います。川本喜八郎のアニメ、とは言いにくいもんね。でもこれについては、もとの難しい意味が省略されてポピュラーになればなるほど、あらゆるものが略称で呼ばれるのが日本の習慣だと思えば特に気にならないし、なんとなく使い分けることでニュアンスの違いを出すのもまた一興、ぼくはどっちでも良いです。アニメもアニメーションも両方好きだし。

このイベントは美學校細密教場の田嶋徹さんの企画で、谷口広樹さんと瀬戸照さんを招き「イラストレーションと原画」をテーマにお話を伺うというものです。谷口さんは捨象された情景や、あるいは抽象画において絵の具の物質そのものを提示する作品が主ですから、「図版」として使われた時もイメージの変換を観る側に委ねる、そういうデザイン計画にふさわしい作家といえます。片や瀬戸さんはちょっと尋常じゃない細密画家でして、いわば「説明」の極みというか凄みというか、にもかかわらず言葉では説明できない絵を描く人です。原画見たことあるんですけど、点描の一つ一つの点の形を修正していました。

一見対照的なお二人なんですが果たしてそうなのか?原画がイラストレーションになって説明以上の言外の意味がその絵に備わる時、それは絵の内側にもとからあった機能なのか、外からのデザイン計画によって与えられたものなのか、そういう話題になるのではと予感しています。違ったりして。

※細密教場トークイベント

(注)↓日付間違ってました、9日じゃなくて8日です!!

日時:4/8 19:00~21:00
出演:瀬戸照、田嶋徹、谷口広樹、都築潤
会場:美學校
参加費:無料_予約不要

田嶋徹 + 鳥山豊 「BIGAKKO ANNUAL REPORT 2010」
会場:文房堂ギャラリー
会期:4/5 ~ 4/10
 

※おかげさまで無事終了いたしました

「木村恒久とデザインの領域」トークショー(宇野亜喜良×南伸坊×佐藤直樹×都築潤)のお知らせです。主催の美學校側の告知ではシンポジウムとなってるんですけど、それはおこがましい話でしで、どちらかといえば佐藤直樹さんとボクとで大先輩のお二人から貴重なお話を乞う、というような催しになる予定です。

木村恒久氏は2008年の暮れに逝去された日本のグラフィックデザイナーです。1960年の日本デザインセンターの立ち上げと同時に入社して4年ほどで退社、このデザインセンター時代までは構成主義的なグラフィックを展開。バウハウス叢書やチヒョルト、USSRの数々の資料に影響を受け、大阪時代からモダンデザインに心酔していたというから、この頃はバリバリのモダニストだったはず。ところがその後、ペルソナ展で展開した作品群や、有名な「ビジュアルス・キャンダル」を経て、1981年ジャン・ボードリヤールが来日した際に対談。このボードリヤールが、キムラにとても強い印象を受けたという感想を漏らしていたというから、おそらくはポストモダンについて何らかの見解を述べ合ったものと推測できる。その後断続的に作品集を刊行、デジタル時代を早々と予見するような発言も多々あったらしい。この間、彼の頭の中でいったい何が起こったのか。

こんなエピソードから連想してしまうのが、ウィトゲンシュタインの「写像理論」から「言語ゲーム」への転向だったり、ベクターグラフィックスとラスター(ビットマップ)グラフィックスの相克、つまり上の’66年と’75年の2作品でいうと、左が Illustrator 右が Photoshopi でしょ、どう考えても。柏木博氏とのDVDの対談でも木村氏は「意味論」について語っているし、ついこちらの理解が及ばない領域まで考えさせられてしまいます。

そこで実際に交流のあったお二人、デザインセンターのご同僚でペルソナ参加者でもある宇野亜喜良さんと、美學校時代の木村氏の教え子だった南伸坊さんのに、時間の許す限りお話を頂戴したいと思ってます。もちろん宇野さん南さんのご自身のことや、60〜80年代当時の世相も織りまぜながらお送りできれば…と。

※トークショー「木村恒久とデザインの領域」
日時:4/4 16:00〜
出演:宇野亜喜良、佐藤直樹、都築潤、南伸坊
会場:3331 Arts Chiyoda 1階 コミュニティースペース1
参加費:500円
主催:美學校

※トークイベント「キムラ・グラフィック《ルビ》展」
日時:4/9 19:00~20:30
出演:柏木博(武蔵野美術大学教授・デザイン評論家)
会場:ヴァニラ画廊
参加費:1500円(ドリンク付)
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